T.Hopeful Senior House
「希望」という宝を実現したシニア向け住宅
ここは数年前、あの東日本大震災が直撃した地域。ここに建っていた築年数の浅い頑丈な純和風住宅も大津波で大破した。自然災害の恐るべき威力に成すすべを失った。自然の脅威に対して人間は無力だ!と誰もが思わざるを得なかった。余震が頻発していた。他人はまだ再び地震が競い起きると兪やした。
そんな不安に覆われるなかで「希望は人生の宝なり」の至言を胸に、「希望」があれば頑張れる!との思いで震災後間もなく住宅の再建を決意した。それは家族にとつて、まさに希望を活力に生活再建を誓った復興のシンボルでもありました。Hopeful Senior Houseには、希望に満ちた溢れた高齢者の住まいにしたい、との願いが込められているのです。
お父さんは脳梗塞の後遺症を患い不自由な体。震災後、避難所生活と仮設住宅の暮らしを余儀なくされました。ご家族が支え合う生活。皆さんがこの不自由な生活で心身共に疲弊してくなかで一日も早い住宅再建が求められました。
高齢者と障害者にやさしい家。安心して余生を過ごせる家という願いが叶えられるよう設計を駆使しました。随所にその特徴が生かされています。
最も特徴的な点は、高齢者や障害者のストレスを極力抑えた間取りとバリアフリー設計を取り入れたことです。バリアフリーとは、一般に住まいに段差がなく歩行しやすい生活環境を指しますが、温度差のない“温度のバリアフリー”も必要と考えました。
床が全てフルフラットだから車いす歩行も楽々。通路の間口も広く取る設計で生活しやすさを実感します。更に、基礎蓄熱式全館床暖房を採用し、家じゅう温度差がない環境で生活できるので、四季を通して快適です。
住み始めて間もなくその効果が現れました。障害者のお父さんが手押し車を押して自力で歩行し始めたのです。特に、温度差がある冬場などは廊下やトイレなどへ億劫になるものですが、これには家族がみな驚きでした!生活の負担を軽減する設計。更に、自然素材を使った美しい輸入壁紙や明るいパステル調の漆喰仕上げでおしゃれな洋館になり、ご家族の気持ちにも明るさが戻ってきました。